インプラント審美修復講習会

 今日10月4日は品川のノーベルバイオケア研修室にて、小濱忠一先生の講演を聴きに行ってきました。 演題は「インプラント修復−審美性を損なってしまったケースから学ぶその原因と対応」という非常に具体的なもので、内容もまさにこのとおり、実践的かつアドバンスなものでした。

 現在ではインプラントはただ骨にくっついて機能すればよい、というものではなく、特に前歯部においては「美しく」できてかつそれが長持ちしなければ成功とはいえないものとなっています。 そして一時代、というかほんの5年前に比べても、そのための技術、ノウハウや材料、製品等がかなり確立されてきたと思います。 しかしながら患者さんとかつわれわれ術者双方が十分に満足できる仕上がりを得ることは、まだまだ簡単なことではありません。 天然歯を使った修復でもそうですが、インプラントにはさらに特有の問題点が多々あります。

 今回の講演では、というか最近分かって来てよく言われることとしては、硬組織(骨)よりもより軟組織(歯肉)の役割が大きいということです。 審美的に問題になることといえばまずインプラント周囲の歯肉の退縮(下がってしまうこと)や形態の不良ですが、しっかりとした厚い歯肉が存在することが非常に重要ということです。 そのために、ソフトティシューマネジメント、すなわち歯肉や結合組織の移植、手術時の弁の形成とその戻し方などが大切になります。

 また特に複数のインプラントを並列した場合、その間の歯冠乳頭を作ることはなかなか難しいのですが、アバットメントの形態等のきめ細かな工夫の積み重ねによって確保することができるということです。

 もちろんただこれだけではなく、非常に盛りだくさんの、実戦的な御講演でしたが、私にとっては小濱先生の講演は何と言っても「眼の保養」というか、これだけ美しい仕上がりができるのだ、という基準の確認という意味が非常に大きいといえます。 卒後大学に残った時に、大山教授の臨床や技工物を見てその美しさに感動したように、補綴をやるものにとってはできの良いものを見ることが非常に大切だと思います。

(2009年10月4日)

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